健康だと思っていた人が、いざ人間ドックを受診してみると病気が見つかったというケースは珍しくありません。重大な病気の場合には自覚症状があるあとに病院の検査を受けたときには、症状が進行していることが多くなります。人間ドックでは身体の様々な部位において詳細に調べることによって、知らないうちに進行しているがんや生活習慣病について、早期発見ができて予防や治療につなげることができます。人間ドックの検査項目は法定検診よりも多くの項目が用意されており、半日ドックや1日ドックなど様々なコースがあります。
長い時間をかければ、その分だけ多くの検査を受けることが可能になります。それぞれの検査項目によって対象年齢は異なっており、子宮頸がん検診の場合には20代後半ごろから、乳がん検診の場合には30代で受診することが推奨となっています。近年では、企業で行われている定期的な健康診断でもオプション検査が受けられるものが登場しており、人間ドックを受診する適齢は35歳以上や、40歳以上ごろが目安と考えられています。人間ドックは保険の適用のない検査となりますので、費用は自己負担となります。
検査を受ける医療機関ごとに、設置されているオプションやコースによって料金も異なるものとなっており、半日ドックであれば4万円から5万円、1日ドックであれば7万円から8万円ほどの費用がかかります。基本的には全額自己負担となりますが、健康保険組合によっては補助金制度が用意されているところもあり、制度があるときには健康保険組合が契約している医療機関で受診する必要があります。