X線、CT、PETなどを使った人間ドックの検査では、被曝のリスクが心配になります。しかし、人間ドックはもともと人体の健康のために行われているものですから、被曝のリスクばかりを心配して必要な検査まで避けてしまうことは考えものです。確かに、医療用の放射線で被曝するリスクが0とは言えません。中には、検査の放射線検査によってがんのリスクを高めてしまうこともあります。

しかし、だからと言って無闇に全ての検査を恐れるのは極端な姿勢です。まずはそれぞれの検査でどれくらい被曝量があるのかを、正しく理解しておくことが大切です。まず、自然にもある放射線の1年の平均値が2.4mSv、放射線作業従事者の1年の線量限度が50mSvです。胸部X線集団検診ならば被曝量は0.05mSvです。

PET検査では5mSv、CT検査では10mSvです。確かにこの値を見てしまうと、結構被曝量が高いようにも見えます。ではどうすれば良いかと言えば、必要な検査や治療に絞り、受けることです。また、特に被曝量が多めになっている検査を数年おきにするなどの工夫をすれば、線量値が減少していくので比較的安全に人間ドックが受けられます。

人間ドックの検査で被曝するリスクは確かにあります。しかし、だからと言って全ての検査を拒んでしまい、かえって病気を見つけにくい状況にしてしまう可能性もあります。効果的な検査には多かれ少なかれ危険性もあるということを理解しておきましょう。

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